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頑張れ!クロちゃん

 クロちゃんは鳥取県の牧場で生まれたそうです。

 父犬は牧場犬でした。数頭で生まれましたが、兄弟の行方はわかりません。クロちゃんが最後まで残っていたようで、処分のところ学生さんにもらわれて行き、暫くは鳥取のアパートで過ごしてました。

 人見知りしない性格で皆から可愛がられ、特に若い女性が好きで、好んで匂いを嗅ぎにいきます。飼い主さんの都合により大阪に来たのが5才、8才のとき大腸にポリープが見つかりました。排便時に肛門からポリープが突出し、便意をもようしていました。

 手術をすることとなり、直腸を部分切除しました。直腸腺癌でした。悪性の腫瘍です。

 手術後はご機嫌で過ごしてまいしたが、その十ヶ月後、排尿障害と再び排便障害が起こりました。腫瘍の再発です。肛門から指を挿入し触診します。腸が狭くなるほどの大きな腫瘍が転移していました。他にまだ出来ることがあるならしてあげたい、飼い主さんはそう思っていたようです。

 2回目の手術を施し、腸を圧迫していた腫瘍を除去しましたが、既にリンパ転移が起きています。二ヵ月後、同じ場所を塞ぐような大きな腫瘍が出来ました。便がでません。飼い主さんは狭くなった腸に細い管を入れ柔らかい便を吸い出しています。

 排便後はお腹がすっきりするようで、美味しそうにご飯をたべます。

 この仔が亡くなると後悔ばかりが残ると感じている飼い主さんと、食べっぷりの良いクロちゃん。クロちゃんの愛らしい瞳には飼い主さんが映り、動物では例の少ない人工肛門が検討され始めました。

 


    コ ラ ム